3大紙の発行社境界・三重の県版は

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毎日新聞

上から三重版、伊賀版、三重版(熊野地方向け)

 毎日新聞は大阪本社管内である伊賀版と熊野版で紙面ががらっと変わります。伊賀版は大阪本社の他地域の県版同様、紙面最上部1段分を使って題字、連絡先、天気、星占いが掲載されます。一方、熊野地方向け紙面は、中部本社発行の三重版と共通レイアウトで、題字も「三重版」となっており、ページ数隣の版数表記で「熊野」と表示されるにとどまっています。ただし第1県版と第2県版の左右は、三重版と熊野向け紙面で入れ替わっています。

 三重版と熊野向け紙面の第2県版は「東海だより」ですが、伊賀版の第2県版は「三重」の題字が示され、この日は三重版、熊野向け紙面にはなかった松阪や津のニュースが載りました。

 このように二つの三重版で記事は共通している一方、伊賀版は全く別立てで編集されています。ところが熊野向け紙面の広告は、第1県版(「三重」の題字がある方)は三重版と共通しているものの、第2県版の方は伊賀版と同じになっているという複雑な出稿態勢になっています。

第1県版から。左が熊野向け紙面、右が三重版

 編集面で二つの三重版に違いがないか目を凝らしたところ、第1県版右下の天気予報コーナーで差し替えがありました。三重版では洗濯指数、行楽地予報が掲載されている箇所に、熊野向け紙面では星占いが載っています。星占いは大阪本社企画で、先述の通り他の大阪本社の県版では紙面上部に載っていますが、熊野向け紙面ではレイアウトが異なるため場所を移して載せている格好です。

読売新聞

上が伊賀版、下が三重版

 読売新聞は3紙では唯一、熊野地方でも中部支社紙面が販売されています。本来は中部支社発行の三重県内の地域面は、三重北勢、三重中南勢、三重南紀の3地域に分かれるはずですが、この日の紙面は「三重」1種類のみでした。尾鷲市立図書館でバックナンバーを確認したところ、4月10日付に「*紙面制作の都合により、題字を『三重』に統合します。」のおことわりが掲載されていました。

 読売新聞の地域面を巡っては西部本社の福岡県内でも新型コロナウイルスの対応として地域面が統合されている例があります。

 よって現在、三重県内の読売新聞の地域面は、中部支社の三重版と大阪本社の伊賀版のみということになります。逆に言えば伊賀版は今回統合されなかったということですね。

 紙面は各版で記事、広告ともに完全独自編集になっています。県内の児童虐待相談件数が最多になったという記事は両方載りましたが、三重版ではトップ、伊賀版では準トップと扱いが異なります。第2県版も全く異なる内容でした。


 次回は県南で入手した地域紙をご紹介します。


2020年6月6日三重新聞調査 記事一覧
  1. 中日新聞の三重県内地方版 2020年6月7日公開
  2. 3大紙の発行社境界・三重の県版は 2020年6月8日公開
  3. 三重南部の多彩な地域紙 2020年6月9日公開