我が大学は山の斜面をなめるようにキャンパスが広がっている。その関係で図書館を1か所に集中させると不便なため、1~3学部ごとに専門図書館を配置させる分散型を取っている。
基本的には移動が面倒くさいから不便だなと思うのだが、一方で各館で本棚に並ぶ本が全く違うので、たまに自分の学部のとは違う図書館に足を運ぶと、普段親しみのない知の集積を見るようで楽しくなる。
同じ図書館に漫然と通っていると、同じ本棚を何度も見て食傷気味になり、アクセス可能な知の総量を無意識に見くびってしまうことがあるように思う。分散型になっているおかげで、そういう怠惰をひっぱたいてくれる。そんなことをふと思った。
(2019.3.20)