2020春・18きっぷで新聞収集旅行(最終日)ぐるっと北東北を半周

2020年3月20日

新青森で新幹線へ

 10時53分発の青森行で弘前を発ちました。発車メロディーは津軽三味線で演奏された「津軽じょんがら節」です。

 さて車内では旅程表とJR時刻表を取り出しにらめっこを始めました。元々の予定では青森駅まで乗り、新青森まで戻って12時39分発の新幹線はやぶさ24号に乗ることにしていました。しかし新青森で降りれば、1本早い11時52分発のはやぶさ22号に乗って盛岡まで戻り、その後の普通電車のダイヤで見ると仙台に約1時間ほど早く着くことができます。新聞発行日でしたら青森駅と新青森駅両方を一応見ておこうかなと思ったのですが、休刊日ですしもういいやと気分が変わりました。

 11時34分新青森着。東北新幹線に乗り換えます。もちろん青春18きっぷでは新幹線に乗れません。乗車券に加え特急券を買います。はやぶさは全車指定席ですが、新青森─盛岡間に限っては空いている普通車指定席に自由席並み料金で乗ることができる「特定特急券」が販売されています。この特定特急券に加え、乗車券分は学割使用で2割引で、合わせて5100円でした。

 車内では新青森で買った駅弁「青森海鮮ちらし寿司」を食べました。サーモン、鯛、北寄貝、ホタテ、しめさばが乗った贅沢な一品です。新幹線の乗車時間は53分間。最後列の席で遠慮なくリクライニングを倒し、束の間の休息です。

東北線で仙台へ

 12時45分盛岡着。在来線に乗り換えて13時8分発一ノ関行。車内には岩手銀行のフリーローン「クイックα」の広告が掲示されていました。水色べた塗りの背景に直線が印象的なタイポグラフィーの赤文字、そして「借りたいあなたに」の明朝体が、古くささを醸し出しておりエモい広告になっています。

 旅行3日目も読書に励み、この列車乗車中に『官僚たちのアベノミクス─異形の経済政策はいかに作られたか』(軽部謙介著、岩波新書、2018年)を読み終えました。本旅行中3冊目の読了です。時事通信のベテラン経済記者が、官邸、財務省、経済産業省、日本銀行、自民党、学者などの膨大なアクターへの取材を基に、金融緩和重視の「アベノミクス」という安倍首相の考えが実際に政策として実現されていく過程をつぶさに描いたルポです。政治家の意思決定と官僚の政策形成の間の緊張感を追体験できるような、臨場感あふれる内容になっています。

 この後一ノ関、小牛田でそれぞれ乗り継ぎ、仙台には16時半に到着しました。