きょうも生きています #36

2018年5月3日

 ▽一日中眠気と希死念慮に支配されながら、仕事をしたとはとても言えない出来のアルバイト実働11時間にへこたれる。ただ金を稼ぐために動かぬ体を動かせる虚しさが強い。

 ▽そんな目眩の中でふと、かつて報道サークルで重役だった時に後輩を説教した記憶がフラッシュバックした。あの時は声も荒らげず、理知的な説教だったとは思うし、それをする立場に僕はいた──ということ自体が疑わしく思えてきた。あの説教はしないといけなかったんだろうか。彼は僕から説教など受ける必要はあったのだろうか。

 ▽気分の落ち込みが激しい。四六時中の希死念慮が、一時的にやや質を変えて悪化したように思う。これはよくない、と「菊地成孔の粋な夜電波」のソウルバー菊、M1が山下達郎の回の口上を引っ張り出して聴くと、涙が出そうになる。「生きる事は、そんなに、巷間言われる程辛い事なのだろうか?あなたが今抱えている問題は、両手で揺らす事すら難しい、特殊な合金の巨大な塊の様なものだろうか?」。遅延が雪だるま式にひどくなる環状線車内で、SPARKLEが胸を温めた。

 (2018.5.3)