参院選翌朝の新聞収集記録。最後に取り上げるのは大阪日日新聞です。鳥取の日本海新聞を発行する新日本海新聞社の大阪本社発行となっていますが、紙面制作と印刷は鳥取で行われているため、普段の締め切り時間も22時台前半ではないかと思われます。一版制のため、版数表記はありません。
1面によると集計は午前0時現在で残り議席数は13。今回収集した各紙の中では残り議席が最も多くなっています。最終的な結果と比較した各党の未配分議席は自民4、公明1、立民1、国民1、共産1、維新2、社民1、れいわ1、N国1です。
1面は「97.58%」中面は「80%」
最終面には「選挙区対決の勝敗」という図があり、午後11時現在、議席が確定していない選挙区が9ありました。内訳は東京2(自、維)、千葉1(自)、兵庫2(公、自)、京都1(共)、広島2(無、自)、岩手1(無)、宮城1(立)、滋賀1(無)、大分1(無)です(カッコ内は未確定だった当選者の党派)。また投票率推計(共同通信)も午後11時現在の49.19%としています。
さらに1面に掲載の大阪選挙区開票状況では開票率97.58%としていますが、中面の全国の開票状況一覧では大阪選挙区の開票率が80%となっており、大きな差が生じています。共同通信ソースの全国情報は午前0時よりも早い段階を利用しているのではないかと推測されます。後述のとおり「選挙区対決の勝敗」よりは進捗があるので午後11時時点ではないと思われますが……。
1面トップ見出しの要素が1面にない……
1面トップの大見出しは「自公、改選過半数」となっていますが、トップの本記を見ると大阪選挙区の情報しかなく、全国の結果に関しては一言も触れていません。本記下に解説記事が載っていますが、これも「参院選で自民党と公明党の与党が改選過半数を獲得したのは、強力野党の不在と世論の関心の低さが大きな要因だ」と、自公改選過半数という本記(以下「全国本記」)を前提とした書きぶり。全国本記が宙に浮いています。
というのも、大阪日日新聞は国政選挙のたびに、1面は大阪の情報を、最終面で全国の情報をとすみわけて編集するのが恒例になっています。今回も全国本記は最終面に掲載されており、解説記事だけなぜか1面に回されています。新聞の常道からは外れた、混乱した紙面整理と言わざるを得ませんが、毎度のことなので変える気はないのでしょう。
面建て
【】は面種表記の欄には明記されていない、事実上の面種を筆者の判断で記したものです。
- 【総合】
- 総合
- 総合
- 【開票速報】
- 【政治・国際】
- 【くらし】
- 【エンタメ】
- 全面広告
- 【スポーツ】
- 【スポーツ】
- 【番組案内】
- 【番組案内】
- 大阪テレビ
- 【地域探訪】
- 【ワイドおおさか】
- 地域総合
- 社会
- 社会
- 社会
- 【総合】
参考に2週間前の7月8日(月)付の面建てと比べるとページ数は24から20に減りました。その他、次のような違いがあります。
- 総合面が3個面から4個面に増加
- 「健康・医療」「読書」「関西くろすろーど」「エンタメプラス」(各1個面)が消える
- スポーツ面が3個面から2個面に、全面広告が2個面から1個面に減る
- 最終面テレビ欄が中面に移動
開票状況
参院選の開票結果一覧を掲載した4、5面の内容を元に、開票中の選挙区をまとめます。開票中の選挙区名後の数字は開票率で、★は当選者未決の選挙区です(★の数は未決議席数)。比例代表の開票率は明記されていないため省いています。
選管最終 | 秋田、和歌山、佐賀 |
当選者確定 | 北海道55、青森84、岩手90、山形98、福島76、茨城95、栃木87、群馬99、埼玉66、神奈川31、新潟99、山梨99、長野98、岐阜97、静岡85、愛知82、三重77、富山98、石川95、福井98、滋賀81、大阪80、奈良73、鳥取・島根99、岡山58、山口93、香川84、愛媛73、徳島・高知87、福岡67、長崎76、熊本84、大分89、宮崎88、鹿児島78、沖縄87 |
当選者未決 | 宮城56★、千葉67★、東京58★★、京都76★、兵庫69★、広島82★ |
前述の最終面「選挙区対決の勝敗」と比較すると、兵庫の2議席目(公)、広島の1議席目(無)、岩手(無)、滋賀(無)、大分(無)で当選者が決まっています。
また比例で配分や、具体的な当選者が未決になっているのは次のとおりです。
党派未定8、自民10、立民4、共産2、維新3、国民2 |