佐賀新聞は創刊135周年を記念して、今年8月1日付の朝刊を、1日限りのタブロイド判特別紙面として発行しました。直後に佐賀新聞に取り寄せを申し込み、8月半ばには既に入手していたのですが、当ブログでの紹介をしそびれていました。今更の感は否めませんが、記録しておきたいと思います。
通常のブランケット判紙面で発行されている7月31日付、8月2日付の紙面も同時に取り寄せました。両日の紙面が32ページなのに対し、1日付特別紙面は64ページで、紙が半分の大きさになった代わりにページ数をちょうど倍にしています。
通常紙面の1面はトップこそ硬派ネタ(31日付=かんぽ生命保険の不正販売問題、2日付=九州新幹線長崎ルートの整備方針)が陣取っているものの、さが総文や高校総体の開催期間ということもあり、地元勢の入賞のニュースを写真付きで積極的に取り込んでいます。
しかしタブロイド判の1日付1面は、かんぽ不正の社長記者会見のニュースが占めました。その後、ページを繰っても、しばらく地元ネタではない記事が続きました。これは、1面→「国内・世界」→「オピニオン」→「経済・商品」……という通常の順番をおおむね踏襲したためで、地元ネタは通常紙面同様、後半ページに集中。特別紙面の1面を地元ネタで飾ることはできなかったのかと疑問に思いました。
通常のブランケット判新聞では、終面のテレビ欄を先に見てそこからページを繰っていく習慣の読者も多く、社会面が1面に次ぐ花形の面である所以です。佐賀新聞では通常、終面から一つ開いた面は「ひびの情報面」という催事情報、おくやみ欄、航空券予約状況など、生活情報を載せる面で、その次に「事件・社会」面、「さがの政治・経済」面と続きます。今回のタブロイド紙面でも、「ひびの情報」の次に「小説・囲碁・将棋」をはさんで「事件・社会」「さがの政治・経済」と続く面建てです。
ブランケット判紙面は縦書きでありながら、見出しや写真などを一覧して「眺める」ことを前提に組まれているため、ページ数の大きい方から逆に見ていくことも違和感なくできるのですが、タブロイド判は横書きで、一覧性も乏しく、どちらかという「読む」ものという印象が強く感じられ、逆から見ていくのに少し抵抗感を感じました。
また、せっかくタブロイド判という紙面の特徴に合わせた読み物原稿が特別に用意されるわけでもなく、写真の使い方も中途半端で、今回のチャレンジは消化不良だったかなと思います。
なお、テレビ欄はタブロイド判サイズで印刷され、中央部の抜き取れる位置に配置されています。「普段の新聞と紙面構成が異なり、ご不便をおかけすることもあるため」として31日付朝刊にも1日のテレビ欄を掲載。また株式欄は2日付朝刊に、31日と1日の2日分を掲載しています。
1面コラム「有明抄」は、毎日切り抜きする人のために縦書き・同サイズのまま終面に掲載していました。