中曽根元首相死去、神戸新聞が「本文1行」のトップ記事

2019年11月30日

 中曽根康弘元首相が29日、亡くなりました。各社はおおむね午後0時台後半に速報。夕刊の締め切りが迫る時間帯の大ニュースでしたが、神戸新聞は「4版」で共同通信ソースとみられるたった1行の速報文を1面トップに仕立てる勇猛果敢な荒業で伝えました。神戸市内と大阪・梅田周辺で入手した各紙の夕刊掲載状況をまとめます。

追記情報
 読売3版●と日経3版を確認しましたので、最終段落に追記しました(2019年12月8日)。

各紙の掲載状況

29日付神戸新聞夕刊。右が「4版」、左が「4版☆」

 神戸新聞は平時の最終版である「4版」で、1面トップに見出し「中曽根康弘氏死去/101歳、元首相」を(縦4段)、中曽根氏の顔写真、そして「中曽根康弘元首相が死去した。101歳だった。」というたった22字の本文で記事を組みました。「4版」は神戸市東灘区の阪急岡本駅売店で入手しましたが、2駅西の六甲駅(同市灘区)では追っかけ版「4版☆」が売られていました。こちらは本文記事が入りました。

29日付の各紙大阪本社版夕刊。左上から時計回りに朝日3版、読売3版、日経1版、日経4版、読売4版、朝日4版。

 朝日、読売は近郊向け「3版」は間に合わず、都心向け最終版「4版」で1面トップを差し替えて訃報を伝えました。特に読売は、社会面に政界進出以降のエピソードをまとめたサイド記事と群馬関係の反応を、総合面に海外の報道をまとめた短い記事を展開しました。日経は遠隔地配達や駅売り向けの早版「1版」と、都心向け最終版「4版」を入手。「1版」には当然間に合わず、「4版」は1面トップに記事を据えています。

29日付各紙大阪本社版夕刊。上から産経4版、毎日4版◇、毎日4版○

 今年、2版制をやめて夕刊締め切りが他紙の近郊向け並みの時刻になったと推測されている産経と毎日は対応が分かれました。六甲駅、岡本駅、梅田周辺の売店を回りましたが、産経は訃報が載っていない「4版」しか見つからなかった一方、毎日は載っていない「4版◇」と載っている「4版○」が見つかりました。毎日の版数記号で「◇」は誤りが見つかるなどしたため版を作り直したものと言われています。「4版○」は追っ掛け版でしょう。


追記(2019年12月8日)

 堺市堺区の市立中央図書館で各紙の29日付夕刊を見てきました。既に入手している朝日3版、毎日4版◇、産経4版の他に、日経3版と読売3版●を確認できました。日経3版は訃報に間に合わず、読売3版の追っ掛け版に当たる3版●には訃報本記が入りました。

 読売は4版では1面の横幅3分の2を費やし、総合面、社会面にも関連記事を展開しましたが、3版では1面のみで、右上位置のトップ記事ではありますが横幅は3分の1程度です。とはいっても4版で大きいサイズの写真を複数枚使っているところを、3版●では1段分の顔写真1枚にとどめただけで、本記の行数はおそらくそんなに変わらないと思います。


入手地

  • 阪急六甲駅の改札外コンビニ(神戸市灘区) 朝日3版、毎日4版◇、読売3版、日経1版、神戸4版☆(産経は陳列なし)
  • 阪急岡本駅の改札内売店(同市東灘区) 神戸4版(他の4紙は六甲駅に同じ版数のものを販売)
  • 阪急大阪梅田駅の改札内売店(大阪市北区) 朝日4版、読売4版、日経4版、産経4版(毎日は4版◇を販売)
  • JR大阪駅御堂筋南口の改札外コンビニ(同) 毎日4版☆(他4紙は阪急大阪梅田駅に同じ)

 


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