今週のフロント
『チェコ・デザイン 100年の旅』展(京都国立近代美術館)
絵画、家具、食器、おもちゃ、アニメーション、家電、バイク、書籍と多種多様なチェコ100年間の作品を集めた展覧会。
アルフォンス・ミュシャの連作絵画「四芸術」は、音楽、舞踏、詩、絵画が、楽器や絵筆など直接的なモチーフを使わずにそれぞれ女性に擬人化させて表現された作品です。Q字形の構成で繊細かつ優雅に描かれるそれは、かわいらしさにあふれていました。ラジスラフ・スナトルによる、ジョージ・バーナード・ショーの著作の表紙デザインは、幾何学模様の2色刷りにショーの写真が小さく添えられた、これも軽快なタッチです。世界を魅了してきたチェコ・デザインのかわいらしさを存分に楽しむことができました。
同時開催の日本・ポーランド国交樹立100周年記念『ポーランドの映画ポスター』展では、社会主義体制下で映画宣伝に国外の配給会社が関われなかった時代に作られた、外国映画のポーランド版宣伝ポスターが多数展示されました。日本映画のコーナーもあり、度肝を抜かれたのは『日本沈没』のポスターでした。パニックモノ的な内容とは裏腹に、黒い海に日本列島の象徴たる女性の顔が浮かぶ様が描かれ、沈没する運命を待つ静謐さが前面に出ていて印象的でした。
見た
ウェブ動画
- 清水ミチコのシミチコチャンネル『ビンテージCM集(架空)』YouTube(2020.5.24)
- 清水ミチコのシミチコチャンネル『武道館公演より「寂聴さんからの諸注意」』YouTube(2020.6.14)
聴いた
音楽
- crystal-z『Sai no Kawara』(2020)
ラジオ番組
- 朝日放送ラジオ『コロナとラジオ~今こそいつもを守るために~』三代澤康司、上沼恵美子、道上洋三、桑原征平、増田英彦(2020.6.13)
- ニッポン放送『霜降り明星のオールナイトニッポン0』霜降り明星(2020.6.20)
読んだ
書籍
- 金凡性『紫外線の社会史─見えざる光が照らす日本』岩波新書(2020)
- 木村敏『時間と自己』中公新書(1982)
- 那須耕介、橋本努(編著)『ナッジ!?─自由でおせっかいなリバタリアン・パターナリズム』勁草書房(2020)
- 西研『NHK 100分de名著 カント『純粋理性批判』』NHKテキスト(2020)
- 宮台真司『終わりなき日常を生きろ─オウム完全克服マニュアル』ちくま文庫(1998)
ウェブで読めるもの
- ウネリウネラ『甲子園がつらいという話』ウネリウネラ(2020.6.18)
- 大塚英志 聞き手=田中聡子『感染拡大せず「日本スゴイ」…80年前と重なる嫌な流れ』朝日新聞デジタル(2020.6.20)
- 清水真人『経済対策の二重構造 林立する政策会議の空洞化』日本経済新聞電子版(2020.6.9)
- 山本健人、津村浩司、老久保勇太『「気象庁はとんでもない」学者が激怒 “火山弾”めぐる混乱』NHK NEWS WEB(2020.6.19)