阪大で映画『愛と法』を見ました(きょうも生きています #83)

2019年5月26日
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 セクシャルマイノリティーを題材とした作品などを中心に、性をテーマとした映画を上映する「大阪学生Queer(クイア)映画祭」がこの週末、豊中の大阪大学であり、2日目の「愛と法」(2017年、戸田ひかる監督、日英仏合作)を目当てに行ってきた。

 大阪で活動する男性弁護士同士のゲイカップルに密着したドキュメンタリーで、描かれる事件は「ろくでなし子」裁判や、大阪府立高の君が代不起立裁判、無戸籍者裁判と、いずれもマイノリティーが当事者となるもの。結構有名な裁判を多く担当しているが、映画の中では他にも、ミナミの路上のケンカとかも担当しているようなのでいわゆる街弁といった感じだろう。

 なのでセクシャルマイノリティーの問題を扱う、というよりはもう少し広い視野の作品になっている。難しい法律論めいたものが出てくるものではなく、ましてや法廷闘争劇でもない。

 文化センターみたいな施設で人権講座を担当した主人公に、講演後、聴講していた男性が食って掛かるシーンがある。法が家族を定義するのだから、と言ってるのだが、その法の差別性には目も向けない感じだった。

 この男性はまさに愛と法を対極のものと見るスタイルを内面化しているのだろうと思う。この作品はそうした姿勢へのアンチテーゼである。

 法律婚制度、わいせつ概念、嫡出推定といった法がマイノリティーを阻害する現在に対して、主人公は「法律は世の中を変えることができると信じている。信頼できないと思いながらも、なんか期待している」と吐露するのが印象的だった。

【編注】
▽2019年6月24日 タイトルを変更しました