NHK各チャンネル新配色は色覚バリアフリーに配慮

2020年2月28日

 NHKがチャンネルロゴを変えることになり、番組告知用のツイッターアカウントや、ホームページの「ただいま放送中」のバナーなどが既に差し替わりました。新ロゴの配色は色覚バリアフリーに配慮したものになったようです。

NHKホームページの「ただいま放送中」の変遷

 BSプレミアムはゴールドから紫に、BS4Kは白からグレーに一新され、他の色は同系色でより明るい色合いになりました。

 NHKホームページの「ただいま放送中」は、番組画像横の色帯の部分がCSSで色指定されています。この値を元に、各チャンネルのカラーのRGB値をまとめたものが下表です(ただし旧ロゴ時代のBS4Kの色帯は、ロゴと異なりグレーとなっていたので〈上の画像参照〉、ロゴPNG画像からカラーピッカーで採色しました)。

 
総合 190,26,32 255,40,0
Eテレ 25,154,68 3,175,122
BS1 43,95,171 0,90,255
BSプレミアム 155,115,50 153,0,153
BS4K 255,255,255 127,140,153
BS8K 0,0,0 0,0,0
ラジオ第1 216,61,50 255,40,0
ラジオ第2 79,179,83 3,175,122
FM 241,145,55 246,170,0

 新ロゴのカラーリングは、受け手の色の見え方にかかわらず情報を伝えることを重視した「カラーユニバーサルデザイン」に基づいていると考えられます。

 NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構が公開している「カラーユニバーサルデザイン推奨配色セット」と照らし合わせると、総合とラジオ第1の赤と、BS4Kのグレー以外の6波5色は「アクセントカラー」として指定されています。

 上の配色表について、先天性の色覚障害としては最も多いとされるD型2色覚の見え方を再現したものが下の画像です(色の見え方は同じ型でも人によりさまざまで、あくまで一例とお考えください)。

 こう見ると旧配色は地上テレビ2波やラジオ3波のように同種類のチャンネル同士の区別がしにくいのが分かります。新しい配色ではこれらのチャンネル間では彩度や明度などで見分けやすくなるように改善されています。

 カラーUDは鉄道路線図などで導入例があり、放送関係では各局でバラバラの配色だった津波警報と大津波警報をそれぞれ赤、紫に統一した事例や、気象庁が気象警報などの配色を改善した例があります。

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気象庁の報道発表資料です
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