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2020年3月新聞調査(5完)地方紙の地域別差し替え

2020年5月31日

(前ページの続き)

河北、宮城以外は県版なし

 仙台に本社のある河北新報は、東北地方の各県に取材・販売網があることからブロック紙として扱われることもありますが、宮城以外でのシェアの少なさなどから実際には宮城県紙としての性格を強めています。

 今回の収集旅行では、3月15日(日)付朝刊の16版を仙台(以下「仙台16版」)で、13版を福島県南相馬市の原ノ町駅前コンビニ(以下「福島13版」)で入手しました。また購入はしていませんが、山形駅でも13版が販売されているのを確認しました。

 地域情報を扱う紙面は、仙台16版は「みやぎ」「みやぎ総合」「みやぎ街ひと話題」が各1ページと「ワイド東北」2ページの計5ページでした。

 一方、福島13版では仙台16版と共通の「ワイド東北」2ページに加え、「みやぎ地域ニュース」面が1ページの3ページ。福島県版はありません。また「みやぎ地域ニュース」面は仙台16版の宮城関連3面と内容は異なっており、その多くは13日発表のニュース。15日付紙面で2日前のニュースを寄せ集めた内容になっており不思議な感じがします。

 ラテ欄は、ラジオは東北6県共通。テレビは、仙台16版がNHK2チャンネルと在仙4局、BS9チャンネルで、版数表記は「宮」。福島13版は版数表記が「山・福」となっていることからも分かる通り、NHK2チャンネルとBS9チャンネルに加え、地上波民放は山形と福島から4局ずつ掲載しています。また先ほど紹介した「みやぎ地域ニュース」面には在仙4局分も載っていました。

福島2紙の「いわき」と「相双」

 福島県には県紙が、読売新聞系列の福島民友新聞と、毎日新聞系列の福島民報の2紙あります。今回の収集旅行では3月15日(日)付紙面を2紙とも、いわき駅売店と、原ノ町駅前コンビニの2か所で入手しています。

 民友は原ノ町が「7版」、いわきが「8版☆」と版を差し替えましたが、民報は両方とも「6版」で共通していました。

福島民報の地域面

 地域面では民友は原ノ町・いわきいずれも共通で「いわき・相双」面でした。しかし民報はいわきが「いわき・相双」、原ノ町が「相双・いわき」と題字を差し替えました。記事は共通のものが多いですが、レイアウトは全く別になっていました。


 本連載の本編は今回で終了します。完結まで時間がかかってしまいました。お読みいただきありがとうございました。番外の次回は収集した新聞の一覧です。


2020年3月新聞調査」記事一覧

  1. 版違いとは何か~毎日の紙面差し替え 2020年3月22日公開
  2. 版ごとの情報更新状況 2020年3月24日公開
  3. 本支社による紙面の違い 2020年3月27日公開
  4. 日経のカラー印刷事情 2020年4月8日公開
  5. 地方紙の地域別差し替え 2020年5月31日公開

2020春・18きっぷで新聞収集旅行」もご覧ください