JR全線の普通、快速列車が乗り放題になるおなじみの「青春18きっぷ」を使って旅行に出掛けました。1日目は大阪から中央線で東進。2日目は常磐線完乗ののち秋田・大曲まで。そして3日目は北東北をぐるっと半周して仙台まで戻るというルートです。
本州の都府県で私がこれまでに訪れたことも通過したこともないのが、青森、秋田、山形、山梨の4県を残すのみとなっていました。この4県を通りながら、私の趣味である新聞収集をしていく旅行の計画を立てました。一部区間で放送ファンの仲間2人も同行しています。
「2020春・18きっぷで新聞収集旅行」記事一覧
- (1日目)大阪から中央線経由で宇都宮へ 2020年3月18日公開
- (2日目)常磐線完乗、そして大曲へ 2020年3月19日公開
- (最終日)ぐるっと北東北を半周 2020年3月20日公開
「2020年3月新聞調査」もご覧ください
今回は最終日の3日目、2020年3月16日(月)の記録です。大曲(秋田県大仙市)から奥羽線で北上し、本州最後の未踏県・青森県に入ります。その後は東北新幹線で盛岡までワープ、その後は東北線で仙台まで南下して飛行機で帰阪します。
大曲、雪景色の朝
この日は始発が6時18分で1、2日目よりは少し余裕のある朝。4時半に床から上がり、ホテルの部屋に備え付けのシャワーで体を洗ってひげをそり、支度をしました。
あらかた準備を終えてふとカーテンを開けると、雪景色の大曲が広がっていました。さすがは日本海側。前夜11時ごろにコンビニから帰ってきた時には雪などみじんもありませんでしたから、たかだか5~6時間の間で積雪をもたらしています。
5時50分ごろ「リバーサイドホテル大曲」をチェックアウトし、キャリーケースを引きながら雪道を歩きました。
6時すぎに大曲駅に着き、売店で土産を買うことにしました。店員さんお薦めで、大根を燻煙乾燥で干し上げて漬け込んだ秋田名産の「いぶりがっこ」と、「なまはげクッキー」を購入。雑談で「いやあびっくりしましたねえ、雪」と言ったのは店員さん。あれ、今年は降ってないんですか?「もうぜんっぜんないない」。暖冬下の「当たり日」だったのでしょうか。
弘前駅売店での親切
奥羽線追分行でまず秋田駅まで行き、同駅7時28分始発の弘前行へ乗り継ぎました。弘前に着くのは10時2分。2時間半にわたる長時間乗車です。どこも車窓は雪に覆われていました。平日の朝ですが、新型コロナウイルスの影響で学校が休みになっているからか、児童生徒の乗車はほとんどありませんでした。
実は今回の旅行計画、致命的な欠陥を抱えていました。16日は新聞休刊日に伴い朝刊が発行されないのです。計画時には気付かず、1日目の琵琶湖線車中、京都駅で買った新聞を眺めているときに初めて気付きました。そんなわけで3日目の新聞収集を断念していました。
弘前駅の改札を出て右側にある待合室内のキオスクで何か土産を買おうと思案していると、即売特別版のスポーツ紙だけが差し込まれた少しさみしい新聞ラックがあり、下のスペースにはひもで綴じた新聞が目に入りました。よく見ると昨日の一般紙。
うーんこれ分けてもらえるとありがたいけれど、私もアルバイトでコンビニ勤務をしている身の上、迷惑だろうなあと逡巡。しかしこの機を逃すまいと決心し、店員さんに「すみません、恐縮なんですが、大阪から旅行中の者で…」と前日の地元紙を分けてもらえないかと打診。すると「東奥日報はもう返しちゃったんですが、陸奥新報ならありますよ」とひもを解いて1部取っていただけました。
不躾なお願いにもかかわらず快く対応頂いて大変ありがたく感じました。
次の電車まで少し時間があるので、駅ビル「アプリーズ」のドトールでホットの豆乳ティーを飲みながら、陸奥新報を読みました。外は体を切るような寒さでした。