河野太郎行政改革担当相は、自らのツイッターで多くのユーザーをブロックしていることで有名です。自民党総裁選への出馬が取り沙汰される中、ツイッターで批判が高まっており、9月7日の記者会見で見解を問われたのに対し、「ブロックするのは問題ない」と主張したようです。
さて、新聞は高齢の読者が多いこともあってか、ネット社会のカタカナ用語には訳語を付ける傾向があります。やはり「ブロック」にも各社、訳語をひねり出していました。「ブロック」が登場する最近の記事から採録します。
社 | 訳語 | 文例 |
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共同通信 | 遮断 | 意見の合わない相手の投稿をブロック(遮断)する対応 |
時事通信 | 拒否 | 批判的な投稿をブロック(拒否)する対応 |
朝日新聞 | (制限) | 特定の人からのアクセスを制限する「ブロック機能」 |
毎日新聞 | 遮断 | 相手の投稿をブロック(遮断)する機能 |
日本経済新聞 | ── | 批判的な投稿をブロックしている対応 |
産経新聞 | (制限) | アクセスを制限する「ブロック」 |
東京新聞 | ── | 自身に批判的なツイッター利用者を「ブロック」 |
NHK | ── | 意見の合わない相手の投稿をブロックする対応 |
(※読売新聞は記事が見つからず)
訳語としては「遮断」「拒否」「制限」という言葉が見られました。またブロックの目的語に当たるものも、「投稿」「アクセス」「利用者」と分かれました。
どれも一長一短あり、ブロック機能のすべてを一言で言い表せる訳語をひねり出すのは困難です。ただ今回の河野氏の場合のような、直接批判的な投稿を送れないようにし、議論やコミュニケーションを断つという状況を指す言葉としては「遮断」が、私には一番しっくり来ています。皆さんはどう考えますか?