法相辞任記事 「ウグイス嬢」の使用状況

2019年11月1日
河井克行氏
首相官邸ウェブサイト

 河井克行法相が10月31日午前、妻である参院議員側に選挙違反疑惑を浮上したことを受けて辞任しました。このニュースを伝えた各社報道では「ウグイス嬢」という言葉を使うかどうかが分かれました。

 疑惑は、7月の参院選で初当選した妻の案里参院議員の陣営が、いわゆるウグイス嬢に法定額を超える日当を支払ったなどとされるもので、10月31日発売の週刊文春が報じました。

 新聞・通信社は31日付夕刊向け記事、放送は同日昼ニュース向け記事の原稿本文から、使用状況を記録します。共同通信は神戸新聞掲載記事を元にしました。

朝日新聞選挙カーから名前などを連呼する運動員
毎日新聞車上運動員
読売新聞選挙運動を行うウグイス嬢
日本経済新聞運動員
産経新聞ウグイス嬢
東京新聞運動員
北海道新聞運動員
中国新聞運動員
共同通信運動員
時事通信ウグイス嬢と呼ばれる車上運動員
NHK本記は「運動員」、サイド記事で「ウグイス嬢」
日本テレビ選挙カーから声かけをするいわゆるウグイス嬢
TBSウグイス嬢
フジテレビ「ウグイス嬢」と呼ばれる選挙運動員
テレビ朝日運動員
テレビ東京運動員

 全国紙と通信社の計7社では読売、産経、時事が「ウグイス嬢」を使い、朝日、毎日、日経、共同は使いませんでした。一方放送6社は、NHK、日テレ、TBS、フジが使用し、テレ朝、テレ東は使いませんでした。

 「運動員」を使った社は、「ウグイス嬢」は俗称であることや、男性の場合は「カラス」と呼ぶなど性別によって職業呼称が変わることから、よりジェンダーレスな呼称を使うべきだとの考えがあったのではないかと思われます。

 今年5月に大阪市議が運動員買収の疑いで逮捕されたときの報道では、「女性アナウンス係」「選挙カー運動員」などの多種多様な言い換えが見られましたが、今回はあまり見られません。また5月の報道では言い換えた社でも、今回は「ウグイス嬢」を使っている場合もあり、「ウグイス嬢」の使用を巡る基準は各社内でも統一には至っていないのではないかと推察されます。

 4月の大阪市議選で運動員を買収したとして、当選した議員が公職選挙法違反の疑いで大阪府警から任意聴取を受け、容疑が固まり次第立件される見通しだと、報道各社が17…
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