中日新聞の三重県内地域面

2020年6月7日
新聞版数面建て調査

(前ページの続き)

共通記事も見出しいろいろ

 記事は、関係地が複数のエリアにまたがるなどして複数版に掲載される場合がありました。また、津市の伊勢花しょうぶ園でハナショウブがもうすぐ満開になりそうだというニュースは、津市民版の他に鈴鹿・亀山版、伊賀版、松阪・紀勢版にも載ったのですが、それぞれで見出しが異なりました。

津市安濃町連部(つらべ)の伊勢花しょうぶ園で、紫や黄色のハナショウブの花が涼しげに色づいている。十日ごろに満開になりそうという。 同園…
www.chunichi.co.jp
  • 津市民版「系統いろいろ もうすぐ満開 伊勢花しょうぶ園で色づく」
  • 鈴鹿・亀山版「ハナショウブ20万株涼しげ 津」
  • 伊賀版「紫や黄色 20万株多彩 津の花しょうぶ園」
  • 松阪・紀勢版「系統いろいろ もうすぐ満開 津・伊勢花しょうぶ園」

 津市民版では「津」が見出しに入っていないのが特徴的。津市民版と松阪・紀勢版で見出しがほとんど共通しているところを見ると、紙面編集の担当者が共通しているのかなと思ったりします。

 またエリア外の記事を載せている例としては、岐阜県海津市の「海津温泉」リニューアルオープンが北勢版で伝えられています。海津市は北勢版地域の桑名市、いなべ市と隣接していることから、近隣のニュースとして掲載されたようです。

地域ならではの定型記事

 先述のとおり、おめでたや「かえるのうた」などの定型コーナーは共通してあり、他にも救急当番や献血車情報、ケーブルテレビ番組案内など一般的に新聞の地域面でよく見かける定型記事が載っている場合もあります。

 これとは別に地域ならではの定型記事が載っている子版がありました。

伊勢志摩版の遠洋漁船だより

 「遠洋漁船だより」が掲載されたのは伊勢志摩版とくろしお版。礫浦(さざらうら)、和具、尾鷲、三木浦、引本、長島の各漁港(伊勢志摩版での掲載順)の遠洋漁船について、静岡、鹿児島両県の漁業無線局ホームページの情報を基に動静を伝えています。くろしお版では漁港の順番が、尾鷲、三木浦、引本、長島、礫浦、和具の順に変わります。

 伊賀版とくろしお版には近畿宝くじの当せん番号が載っていました。近畿宝くじの発売区域に三重県は入っていませんが、近畿地方との結び付きが強いため掲載されているものと思われます。三重県で発売されている関東・中部・東北自治宝くじの当せん番号は第3社会面で伝えています。

ほぼ題字差し替えのみの紀州版

 さて、県版にあたる「三重版」面は熊野市以南で「紀州版」に差し替えられていることは先ほども記しました。しかし、記事や広告は三重版と共通で差し替わっているのは題字と、取材拠点の連絡先の順番のみです。和歌山県の読者もいるはずの紀州版でも、三重県の行政ニュースの書き出しが単に「県は」で済まされているほか、天気予報も三重県内の地点のみになっており、和歌山県読者を意識した紙面編集はしていないようです。

番組欄は3種類

最終面テレビ欄。上から伊新版、紀州版、三重版

 テレビ・ラジオの番組情報は3種類存在しています。名張市で購入した伊賀版紙面では最終面テレビ欄が「伊新」版、中面BSラジオ面が「伊賀・第二紀州」版。熊野市で購入したくろしお版(紀州版)紙面では、最終面が「紀州」版、中面が「紀州牟婁」版。それ以外は最終面、中面ともに「三重」版でした。

 「伊新」「伊賀・第二紀州」版は三重県伊賀市・名張市と和歌山県新宮市・那智勝浦町向けの紙面とみられ、「紀州」「紀州牟婁」版はくろしお版の三重県内向け紙面ではないかと思われます。

 最終面の「伊新」版では、他と違って在阪局が全てフルサイズで掲載され、在名局では中京テレビとメ~テレはハーフサイズに格落ちしています。CBCテレビと東海テレビがフルサイズなのは中日系の放送局だからでしょうか。

中面BSラジオ版欄。上から伊賀・第二紀州版、紀州牟婁版、三重版

 「伊新」「伊賀・第二紀州」版の番組紹介記事では同じ番組でも放送局名が在阪局になっています。

今回入手した中日新聞

 入手地、1面版数表記、最終面テレビ欄版数表記、中面BSラジオ欄版数表記の順で記述。FMはファミリーマート、SEはセブン─イレブン。

  • 北勢版 FM近鉄四日市駅前ふれあいモール店、11版、三重、三重
  • 鈴鹿・亀山版 SE鈴鹿白子駅前店、11版、三重、三重
  • 伊賀版 FM近鉄名張駅前店、10版、伊新、伊賀・第二紀州
  • 津市民版 FM近鉄津駅ホーム店、11版、三重、三重
  • 松阪・紀勢版 FM近鉄中川駅4番ホーム店、10版、三重、三重
  • 伊勢志摩版 FM伊勢本町店、10版、三重、三重
  • くろしお版(三重版) FM尾鷲中央町店、10版、三重、三重
  • くろしお版(紀州版) FM熊野井戸店、10版、紀州、紀州牟婁

 次回は全国紙の地域面について見ていきます。

おことわり

 三重県では法律に基づく新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言が5月14日に解除され、県独自の緊急事態措置も同15日に解除されました。県知事による同日のメッセージで「県内における移動についてお控えいただく必要はありません」とされていることなどから、調査実施可能と判断しました。常時マスクを着用し、鉄道利用時は他の乗客と距離を保つなどの対策を取りました。


2020年6月6日三重新聞調査 記事一覧
  1. 中日新聞の三重県内地方版 2020年6月7日公開
  2. 3大紙の発行社境界・三重の県版は 2020年6月8日公開
  3. 三重南部の多彩な地域紙 2020年6月9日公開