堤林剣、堤林恵著『「オピニオン」の政治思想史』
20世紀後半以降、いったん国家が成立すると、征服されたり戦争で負けたりしても国家はなくならなくなった。なぜ国家は死なないのか。本書はその問いに、一見身も蓋も…
20世紀後半以降、いったん国家が成立すると、征服されたり戦争で負けたりしても国家はなくならなくなった。なぜ国家は死なないのか。本書はその問いに、一見身も蓋も…
文部科学省のイメージは場面によって大きく変わる。私も少し前までは大学生だったが、大学から見た文科省というのは、とにかく金は出さないくせに運営方法については微…
カウンセラーは心理・精神を対象とするというイメージが当然のようにあるが、摂食障害、アルコール依存症のように心理・精神と身体性の区分けは明確でなく、DVや虐待…
國分功一郎は『中動態の世界』で、中動態が消え、能動態と受動態の対立が基本となる過程は、「意志」概念の誕生と関連しているのではないかという論を提示した。物事の…
伊藤亜紗『手の倫理』で「倫理」は「道徳」とは違い、普遍的なルールに依拠して行動できないときの迷いやためらいを扱うのだと整理した際に引用された本。てっきり倫理…
サラ金を扱った本と言うと、苛烈な取り立ての末の惨劇を告発するルポか、あるいはカリスマ創業者の武勇伝的な一代記か、はたまた反社会勢力とのつながりを示唆する実話…
2020年に読んだ本から 2020年の年間読了冊数は138冊でした。昨年が139冊でしたので、月平均11冊超のペースを維持して読書を続けられました。今年読ん…
書影は版元ドットコム 愛する人の体に「ふれる」ことと、痴漢が見ず知らずの人の体に「さわる」ことの間に決定的な違いがあるように、人間は接触を区別し、相互的・人…
今週のフロント 藤野裕子著『民衆暴力─一揆・暴動・虐殺の日本近代』 書影は版元ドットコム 暴力の正当性を国家が独占する近代体制下であっても、ときに民衆は暴動…
今週のフロント 酒井正著『日本のセーフティーネット格差─労働市場の変容と社会保険』 書影は版元ドットコム 非正規雇用の増加で、日本の社会保険制度がセーフティ…