池袋暴走書類送検でフジ「元院長」→「容疑者」

2019年11月12日

 東京・池袋で4月に高齢男性が運転する車が暴走し、母子が死亡、10人が重軽傷を負った事故で、警視庁が12日、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで男性を書類送検したと報道各社が伝えました。

 このニュースは「前打ち」と呼ばれる、警察の公式発表前に取材で情報を得て報じる記事が各社から出ていました。報道での男性の肩書・呼称についていろいろと意見を持つ人が多いようですが、今回の書類送検時点で変更したのはフジテレビが「元院長」を「容疑者」に変えた例のみでした。変更しなかった社では読売新聞が「容疑者」呼称、NHKが旧通商産業省の「元職員」、他は旧通産省工業技術院の「元院長」と肩書で呼んでいます。

 読売新聞は、警察が事情聴取していたことが判明した5月17日付夕刊以降、「容疑者」呼称を使い続けています。

 私としては「容疑者」呼称を使わないことが加害者の擁護につながるという考え方には同意できませんし、むしろ「容疑者」を懲罰的意味合いで使うことのほうが問題だと思います。いずれにしても、どの肩書・呼称を使うのかは各社の編集判断の範疇と思います。

 ただ、読売新聞が在宅の書類送検時でも「容疑者」を使う傾向にあるとはいえ、今回切り替えたタイミングがさらにその前の事情聴取段階だったのは異例だと感じています。

書類送検前後で各社が使った男性の肩書・呼称
前打ち書類送検後
朝日新聞元院長元院長
毎日新聞元院長元院長
読売新聞容疑者容疑者
日本経済新聞元院長元院長
産経新聞元院長元院長
共同通信元院長元院長
時事通信元院長元院長
NHK元職員元職員
日本テレビ元院長元院長
TBS元院長元院長
フジテレビ元院長容疑者
テレビ朝日元院長元院長